大胆にして繊細な彫師のスピリッツに脱帽。
一切の色彩を施さずに仕上げる一位一刀彫の一番の魅力は
観る者の心を勇気づけてくれる心地よいほどの迫力です。
自然の持つ生命を大切にした風習が生んだ木目の美しさと
リアルな表情を描く巧みなノミさばきの微妙さがたまらない。


 
イチイの木ならではの木肌の美しさを最大限に引き出した作品。能の代表的な舞いが艶やかに描かれた様は見事のひと言。
 獅子面
年輪が非常に細かい良質な原木を使用。日本古来の面を扱う作品が多い一位一刀彫にしては珍しくアジア色を表現したもの。
 三番叟
素晴らしいまでのバランスに心打たれる置物。流れるような木目がそのまま動きのある狂言の舞いを巧みに再現している。
 香合
 (コウモリ・水鳥・達磨)
根付彫刻から始まったという一位一刀彫の原点ともいえる小品。生活の中で愛されることへの匠の気持ちがこもっている。
19世紀初め、彫刻の名人・松田亮長が飛騨の象徴であるイチイ材に独特の彫刻を施したのが始まりとされている一位一刀彫。下ごしらえの木取りに始まり、荒彫り、中彫り、最終仕上げまでに幾多の工程を必要とする作業は綿密で、艶やかなイチイの木目や白太、赤太と呼ばれる木肌が活かされた自然な発色が見事です。この技術は昭和50年5月には伝産法指定されました。
 白衣観音像
年月が経つごとに色・艶が増すイチイの特徴が活かされた観音像。繊細なタッチで伝統美を巧妙にかもしだしている。
 鶴亀の置物
彫刻に適した硬度な質感を活かして木の良さを追求した作品。斬新なデザインと伝統技が高レベルで融合した芸術品だ。
 
イチイ材を用いた鶏の置物。従来にはないデザインを取り入れ、大胆に新感覚を生みだしている。
 ループタイ
  小物アクセサリー
赤太と白太のコントラストの面白さをうまく取り入れた木製のアクセサリー。着こなしのワンポイントとして活用したい。
 逹磨大師像
イチイの原木からそのまま切りだしたかのような新しいタイプの立像。荒々しく残るノミの彫跡が迫力を感じさせる。

〓指定年月日〓
  昭和50年5月10日(第2次指定)


〓主な製品名〓
  置物、面、茶道具、ほか
〓主な製造地〓
  高山市
〓伝統的な技術または技法〓
  1.木目や「白太」、「赤太」部分の色を表面に活かすように、
    紙型・ノコギリ・ツキノミ等で「木取り」及び「粗彫り」を施す。
  2.製品の外形が鋭利・又は簡潔になるよう、仕上げにはノミ等を用いて彫る。
  3.製品には全く彩色しない。
〓伝統的に使用されてきた原材料〓
  1.原木は、イチイに限定。

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